朝起きて冷蔵庫を開けるとまともな食材は全く無かった。
中途半端に野菜だけ残したりされても困るけど、こうもスッカラカンだと逆に清々しい…はずない!
今日は弁当もいるのに食材なしでどうしろってんだ!
そんなわけで、制服に着替えてから筋肉痛の足を引きずるように学校近くのコンビニへ向かう。
朝食におにぎりを2つとサラダ、昼食用にジャムパンとメロンパンと900mlのレモンウォーターを買った。
まだAM8:20くらいだけどこれから家に戻るのは面倒だし、教室で食べてしまおうと教室へ向かった。
教室には椿さんと楸さんがいるだけで、他には誰もいない。
ドアの辺りで後ろから阿江君に「おはよう」と声をかけられたのでこれで4人だ。
自分の席に座ると双子が声をかけてきた。
「裕さん早いね」
「うん、弁当作ろうと思ったら食材なくてね、コンビニで買ってきたんだ」
「準備悪いね…」
「昨日先輩達が来て全部使っちゃったんだよ」
「それは可哀相に…」
2人は立ったままなわけで、楸さんにヨシヨシと頭を撫でられてしまった。
丁度おにぎりを頬張った所だったので他人からすれば随分可愛がられて見えるのだろう、多分。
とはいっても阿江君しかいないし…と教室を見渡すと阿江君の姿がない。
席には鞄が置いてあるためトイレにでも行ったのだろう。
「2人も結構早いよね」
「うん、だって茜先輩と葵先輩の試合9時からだし」
「裕さん、もしかして知らずに来た…?」
「え、あー、うん。昨日直接聞いたからね」
「そっか、でも楽しみだよね」
楽しみ?何か一方的な試合になって逆につまんなそうだけど…
「あー、でもどうだろうなぁ」
「どうかしたの?」
「昨日さ、葵さんが左手の指怪我しちゃって…」
「え?なんで…」
昨日の様子を逐一説明した。
「でも葵先輩右利きでしょ?傷浅いならあんまり問題ないと思うけど」
「でも、塩素入りのプールの水だと傷にしみるかもしれないからね…」
「まあ、防水の手袋の許可もらったとか言ってたし、大丈夫だと思うよ」
「防水の手袋って…そんなのゴム手袋しかないじゃない」
椿さんが呆れたように呟く。
確かになぁ…他に思い当たる物はないしなぁ…
あんなブカブカな手袋じゃ、もぐった時に傷まで水が届いちゃうだろうし。
「でも雪菜先輩が許可もらったんならそれなりの物用意してると思うよ…」
言った後にウンウン頷く楸さん。
確かにあの人なら何か用意してそうだし、逆に強化アイテムだったりするかも?
AM8:55、与一が眠そうに現れ4人でプールへ向かった。
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雪月花
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