結局暇なんだろう、花は手伝うわけでもなく僕の作業を横で見ていた。
「ちょっとそこ押さえて」と頼んでも「こういうのは全部自分でやるから意味があることだと思うよ」とにこやかに返される。
まだ根に持ってるんだろう…
明日は日曜で休みではあるが、今夜も泊まりなんて事はないはずだ。
でも、普通じゃないメンツの集団だから可能性は0ではない。
だとしたら今日は早めに寝てしまうのが1番だな。
あくまで保身を考えながら作業に徹する。
また食事のゴタゴタになるのは嫌なので夕食はちゃんと作る事にしよう。
ふと時計を見ると既に買出しに行かなければならない時間だ。
作業を切り上げ、他の人の製作品はないためそのままの状態で作業場を出る。
軽く手を洗ってから冷蔵庫の中身をチェック…昨日相当買い込んだのだろう、色んな物が一杯に詰め込まれている。
中にゴーヤーが一杯あったのは恐らく茜さんと楸さんの仕業だな。
それ以前に、これだけの食材を日曜を挟んで置きっぱなしにする事はまずありえない事だ。
ということは…茜さんあたりの考案で今日も泊まりの可能性も出てきたわけだ。
高校の1部活が学校の敷地内にない部室で勝手に寝泊りするのはどうなんだろうとか考えながら自室へ戻る。
シャワーを浴び着替えてから部室に戻り調理開始。
まずは大量にあるゴーヤーをどうしようかと悩むわけだが、その辺は放っておく。
後々どうにかすれば問題ないだろう。
特製ドリンクとでも証して買いあさった本人にでも飲ませる事にするか。
恐らく喜んで飲むだろうから何の仕返しにもならないが。

昼程ではないにせよ、居間には冷たい空気が漂っている。
1人だけ葵さんがのほほんとTVを見ているのが唯一の救いだ。
とにもかくにも出来上がった料理を居間へ運び終えたのが7時前。
なかなか凝った物を作っていたせいか、早めに調理を始めた割にいつもと同じくらいの時間になってしまった。
それを物ともせず、「やっとできたか」的な雰囲気で席に着く一同。
どうやら夕食を終える前に帰るという概念が欠片程もないらしい。
これから大変だなと思いながらも、予想に反して食事を終えた後は解散となった。

ようやく自室で1人になれた。
やはり少しでもいいから1人の時間があるのは大切だな。
明日は部活もないので久しぶりにのんびりしようと誓った土曜日の夜だった。
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