小説を読んでいたのだがいつの間にか寝てしまってたみたいで、毛布をかけられていた。
何故部室にこんなにも毛布があるのかと疑問に思ったが、変な答えを期待しているわけでもないので聞かない事にする。
あたりはほとんど真っ暗で雪菜さんのパソコンの画面だけが光っている…って雪菜さん寝ちゃってるよ。
携帯で時間を確認すると…2時半か。
妙に目が冴えてしまったため、一度起き上がるも横で寝ていた人物…記憶では多分誠さん…の手が僕にかけられていた毛布を掴んでいる。
本を再び読もうにもこう暗くては無理だろうし、TVを見る気にもなれない。
かといって、時間が時間なだけに電気をつけるわけにも行かず、自分だけ自室…つまりは家に戻るのもダメな気がする。
深夜の散歩としゃれ込んでみようかと立ち上がる。
卓袱台の下に上着を置いていたので引っ張り出してみるも、割と暖かいためまたも腕にかけて持ち歩く事に。
必然的に雪菜さんの横を通る事になるのだが、毛布を被ってるわけでもなく卓袱台に突っ伏して寝てる様子。
僕の被ってた毛布は誠さんの手中(?)なわけなのでしょうがなく手にかけてた上着を羽織らせ、あまり音がしないように外へ出る。
念のためドアにも鍵をかけておいた。

外はやはり少し寒い。
上着なしでも平気そうではあるが、これから気温が下がる時間のため一度自室から上着を持ってくることにした。
上着を羽織って自室を出ると階段あたりに人影が…
見覚えのある上着を着ている…って僕のだ。
「こんな時間にどこに行くの?」
そう、雪菜さんだ。
「いえ、ちょっと目が覚めたんで散歩にでも。あ、起こしちゃいましたか?」
「ドアの音でね。これ裕君のだよね?」
手が隠れるくらいの長さの上着を広げて聞いてくる。
「はい、毛布のある場所とかわからなかったんで」
「裕君の被ってた毛布で良かったのに…部屋に戻ったりして二度手間になっちゃったでしょ」
「多分隣は誠さんだったんですけど、何故か毛布の端を握られてたんですよ」
「そういうことかぁ」
お互い寝起きとは思えない程はっきりした口調だ。
「あ、散歩行くんだよね?付き合うわ」
「え?あ、はい」
なーんか緊張してきた。
5〜6分歩いてると、さっきの緊張はどこへやら、のんびり談話モードになってたりする。
「工作部って3年生いないんですよね?」
「ええ、私達が作った部だからね」
「そう簡単に部って作れるもんなんですか?」
「部を作るだけならそう難しい事じゃないと思うけど、部室の準備とかは大変だったかな」
まあ、あの部室を作るのは大変でしょうな。
「それに入学から1週間以内の入部規約があったからその期間内で申請したりと去年は結構忙しかった気がするわ」
「何か別の部に入って時間稼ぐとかしなかったんですか?」
「それは入らせてもらう部に失礼になっちゃうでしょ?それに作られた物ってのがあまり好きじゃなかったから新しく工作部なんてのを作ろうとしたわけだし」
あ、適当な部じゃなかったんですね(失礼)
そんなこんなで部の歴史とかを淡々と話してもらいながら歩きまわってましたとさ。
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