座った席が双子の間だったのが難点だったりする。
右に椿さん、左に楸さんがいて、椿さんの隣に与一・葵さん…楸さんの隣に花・茜さん…と続いたり続いてなかったり。
もし、椿さんと楸さんの性別が逆…制服通りだったら2組のカップル完成だな、ややこしいの(花&与一)がひっついてくれれば大助かりと。
我ながらうまいカレーをマッタリと食べている。バスケと買出しと調理でだいぶ疲れてるみたいだ。
私服の僕とジャージの茜さん・誠さんが微妙に浮いてるのは言うまでも無い。
椿さんが「裕君料理上手だねー」と笑顔で褒めてくれるも疲れのあまりか「どうも〜」と間延びした返答しかできない。
「うまいうまい」って僕の頭をワシャワシャと撫でてくるのは楸さん。
性格はと思考は違えどもさすがは双子、感性的な物は似通ってるのだろう。
同い年の女子(男子制服)に頭を撫でられるってのはかなり複雑な心境なんだが…
食事を終え、食器を洗っていると何故か3つあるカウンター席に雪菜さんが座っていた。
「裕君、はいこれ」と封筒を渡される。
中身は5000札だ、「ありがとうございます」と遠慮せず受け取る。
「そういえば雪菜さん」
「ん?何?」
「どうやって僕の携帯知ったんですか?」
「ああ、あれね…まあ、ハッキングみたいな物かな?」
「それって犯罪じゃないですか!つーか、僕のプライバシーはどこに?」
「今の御時世、条件の軽い何かと契約してるようじゃプライバシーなんて守れたもんじゃないわよ」
「つーか、ハッキングすることがいけないでしょ」
「別に悪用してるわけじゃないからいいじゃない」
悪びれもなく言う…ということは…
「ダメなのかな?」
ほーら来た、上目遣い。この人の必殺コンボだな。
「いえ、問題ないと思います」僕は嘘吐きだ。
「よかったよかった」と嬉しそうにしている雪菜さん。

遠耳に聞こえた会話…
「与一君をよろしくお願いしますね」
「はい、お姉さま」
「葵でいいのよ」
「じゃあ、葵お姉さま…」
「家族になるんだからもう少し堅さが取れないかしら」
「ちょっと待…」ゴツって音がしたよ。
「では、葵さま…」
「もうちょっとね」
「…葵さん?」
「よくできました」
「はい、葵さん」
「よろしくね、椿さん」
椿さんが男だって知っててやってんのか、知らないでやってんのか葵さん…与一も反論できてないし、まあ気絶してるしな。
「大変そうね…」
「そうですね…」
傍観と決め込んだ僕と雪菜さん。
残りの4人は何か戦略的な会話を卓袱台に紙を広げてやっているが遠くて聞こえない。
「じゃ、裕君がそれ終わったら今日は終わりにしましょうか」
「あ、そうですか、じゃさっさと終わらせちゃいます」
それ=食器洗いだ。
何か疲れてたのでダラダラやってしまってたがもうすぐ帰れる(別に部が嫌なんじゃなくて早く休みたい)と思いペースを上げた。
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