「よっこいしょ〜」
やっと荷物運びが終わり、あとは片付けか…
僕(中村 裕)は幼馴染の美月(村野 美月)に荷造りを手伝ってもらって引越しを終えた。
来週から高校生活が始まるわけだが、わけあってこのマンションで一人暮らしを始める事になった。
美月は親の仕事の関係で2学期から同じ高校に通う事になる。
まあ、美月なら1学期やそこらの勉強ならすぐに追いつけるだろう。
「じゃ、また夏にね〜」と手を振って美月は駅まで走って行ってしまった。
妙にサッパリしてるなと思いつつも、ダラダラと話してたら最終電車もなくなるだろうと一人で納得。
今日は金曜だから月曜の入学式までに部屋の整理やらこの辺の地理を理解しておきたいものだ。
もうPM6時を過ぎてはいたけど、散歩がてら近くのスーパー(これだけは確認しておいた)まで買い物に行くことにした。
…
財布忘れた…
マンションまでは片道5分程なので店員さんに頼んで荷物を取っておいてもらうことにした。
この店員さんというのが眼鏡をかけたカッコイー兄ちゃんで、財布を忘れたことを告げると笑いながら「早く行ってきなよ」と言ってくれた。
携帯で時間を確認するとPM6:24
あまり時間をかけるのも何なのでマンションまで走った!
本気で走りに走ったため、自室にはPM6:26には着いていた…が、途中で犬に滅茶苦茶に吠えられた。
僕が何したってんだ!
とりあえず財布を持ち、鍵をきちんとかけ、さっきの犬の前では音を出さないようにしてスーパーまで走って戻った。
眼鏡の店員兄ちゃんに礼を言い、精算を終えて帰りはゆっくりと歩いた。
スーパーのビニール袋から1.5Lのスポーツ飲料のペットボトルを取り出しグビグビ飲んでいると…人にぶつかった。
引越し早々ついてないなぁ〜と「ごめんなさい」と謝りながら散らばった食材などを拾い集める。
相手は何故か僕の飲んでいたペットボトルを持ったままだ。
僕が荷物を拾い終え、袋に全て収めてから立ち上がると「ほれ」とペットボトルを渡してくれた…人差し指でクルクルと回しながら!?
「次からは気ぃつけろよ〜」と気楽に言い放つとその人はさっさと行ってしまった。
背が高かったからよくわからなかったが、声を聞く限り女の人らしい。
バスケでもやってる人なのだろうか?
にしても、このペットボトルを人差し指で回すなんてできるものだろうか?
色んな?に惑わされているとさっきの犬の前にいた…
どうやら敵と認識されたらしい。
「ガルル…」とうなり声を上げながらこちらへ走ってくる…
周りはもう暗くなってきていたのせいなのか、こちらへ走ってくる犬の大きさがわからない。
気付いたら足元でズボンの裾に噛み付いている…チワワがいた!?
え?チワワ?
さっきの大型犬のような唸り声もこのチワワ!?
最近のチワワはたくましいのだろうか?
周りを見ても他に犬は見当たらない。
とりあえず、何とか引き離してマンションまで突っ走った。
自室について足元を確認してみるとズボンに歯型の穴があいていた…
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NOVEL
雪月花
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